子供がいないケース

<もめる典型的なケース>

・被相続人に子供がいない場合、相続人は妻と被相続人の両親がいれば、両親(上図の右側の絵)、いなければ、兄弟姉妹(上図の左側の絵)となります。

・残された妻は、右図の場合は、被相続人の両親と遺産を分割することになります。普段から、両親と意思疎通が旨くいっていれば問題ありませんが、そうでない場合、問題があります

・但し、両親も高齢である為、きちんと話が出来れば、遺産の分割については、円満に解決できる可能性は高いと思われます。

・問題は、左図の場合です。残された妻は、亡き夫の兄弟姉妹と遺産分割協議をすることになりますが、親戚付き合いが疎遠な場合、色々と厄介なことになります。

・遺産が、妻が現在住んでいる土地・建物のみの場合、最悪、これを売却して兄弟姉妹に分配する必要が出て来る場合があります。こうなると状況は、深刻なものとなります。

<相続発生時の対応>  (トラブル発生状況)

・遺産の調査をして、遺産の評価額を洗い出し、被相続人の両親や兄弟姉妹と遺産分割協議を行う。

・親族関係で過去にトラブル(嫁姑問題、被相続人と兄弟姉妹との兄弟喧嘩)がある場合、協議は円満に進まない可能性があります。裁判に発展するケースもあるかと思います。

<必要な事前の対策>

妻に自宅の不動産を相続させる等、妻の今後の生活に支障が生じないよう遺言書を準備しておく。また、併せて、他の相続人の遺留分にも配慮した遺言内容を検討しておく。

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