親と同居している相続人がいる

<もめる典型的なケース> ※ 事例では、被相続人の妻の相続は、説明の都合上、考えないこととしています。

・長男夫婦が、親と同居している場合、ここで相続が発生すると相続財産の多くを長男が持っていく傾向にある為、相続人間で、遺産の分割方法についてもめます。

・特に、長男夫婦が、親の介護をしていたり、親の財産管理を引き受けていた様な場合は、長男側は、財産を貰う正当な権利があるような感覚となっていますので、ことさらにもめます。

・他の相続人(長女や次男等)からすると相続財産が、どの位あるのか普通は分からないと思いますので、長男の相続財産の説明には、納得しない場合が多いと思います。

・親の介護をしていた長男の嫁なども長男の財産取得を強力に支援する場合がありますので、相続人以外の人も巻き込んでトラブルは大きくなりがちです。

・長男側は、「寄与分」の主張をし、長女等の他の相続人はそれを認めない形で争いになります。最悪のケースは、裁判となって何年も訴訟が続いてしまいます。

<相続発生時の対応>  (トラブル発生状況)

・相続財産を洗い出し、その評価額を定めて、各人の法定の相続割合などをベースに遺産を分割することになりますが、同居の長男が多めの主張をして折り合わない場合が多いと思います。

・他の相続人が、長男の相続分を認めれば、特に問題は発生しませんが、簡単には納得しない場合があります。争いが収拾できなければ、訴訟に発展します。

<必要な事前対策>

生前に遺産分割方法について、遺言書を作成しておく。遺言内容についての考慮点はありますが、まずは、作成しておくことがトラブル防止の第一歩となります。

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