会社設立の目的の大切さ
*以下の説明は、株式会社を想定しています。
会社設立の目的は、色々なケースがあると思います。企業の資産管理目的や節税目的の会社、業務提携の為の会社など戦略的に色々な形態の会社が設立されています。これらの会社は、設立の目的が明確であり、その為の戦略も十分練られて設立されている為、問題はないと思います。

また、飲食店や喫茶店、電器店に理髪店など従来個人事業として運営していた事業を年商の増加によって節税目的のために法人化する場合も目的は明確です。

一方、私がここでお話しするのは、脱サラや企業・官公署を定年退職された方が、一念発起して起業しようとする場合についてです。やりたい夢やビジネスとして開花したいノウハウがあり、これまで積み上げてきた豊富な人脈もうまく活用して会社を興したいケースです

この場合は、会社を設立したい目的・理由を明確にすることが非常に大切となります。この点を曖昧にして会社を運営すると会社の経営が順調なときは良いのですが、経営が苦しくなったときに「自分は何の為に苦労しているのか」がわからなくなり、原点に立ち返る事ができなくなります。

会社は、技術的には比較的簡単に作ることができますが、自分の会社設立にあたっての思いや実現したい事柄や目標、大切にしたいポリシーなどできるだけ明確にして、文書化しておくべきです。

会社を運営することとは
長らくサラリーマンや宮使いをしていますと会社や官庁の活動内容の全体像がつかめないと思います。特に大手企業や中央官庁にお勤めですと業務が分業化されていますので担当業務は詳しくとも周りの業務には疎くなります。

今、自分が会社を興すとして、実現したい業務は明確に頭に浮かぶはずですが、それ以外の点については、あまり意識していない方が多いと思います

実際、会社は業務のコアな部分にすべての資源を集中投下させることはできません。少ない場合でも10%、多ければ30%以上も周辺業務に資源配分する必要があります。

個人で起業する場合は、なおさら全ての業務をこなす必要がありますので コアな業務以外に会社は何を必要としているか理解する必要があります。

会社を創業する大まかな流れ

会社創業時、人を雇用しない場合や営業許可などの要らない業務の場合、該当しない項目がありますが、全体的な大まかな流れは以下のとおりです。

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