③ 共有状態にあり管理運用が難しい不動産の有効活用

◆家族信託の内容について、事例ケース毎のご説明を致します。 ※家族信託の一般的な説明や手順、費用などについては、こちらをご覧下さい。

<困っている課題・問題>

・名古屋にある空き地は、遺産相続の結果、高齢者の山田太郎さん、田中一郎さんと佐藤花子さんに相続されました。持ち分の割合は、山田さんが2分の1、田中さんが4分の1、佐藤さんが4分の1です。

・山田さん田中さんは空き地の近所に住んでいます。佐藤さんは鹿児島の自宅で生活しています。

・山田さんには長男の健一さんがいます。

・相続人は、空き地に賃貸アパートを建てて有効活用したいと考えていますが、山田さんや田中さんは高齢の為、この先の事を考えるとアパート経営に踏み出せないでいます。

・佐藤さんは鹿児島に住んでいる為、アパート経営にタッチすることは事実上難しくなっています。

<現在の状況>

<家族信託を活用した場合>

◆家族信託で実現したいこと

・共有不動産である空き地に賃貸アパートを建て賃貸経営を行って、その賃貸収益を持分割合に従って各相続人に分配したい。賃貸アパートの建設から賃貸アパートの経営まで全て山田さんの長男山田健一さんが実施する。

家族信託での対応方法

・山田さん、田中さん、佐藤さんを「委託者」・「受益者」、山田健一さんを「受託者」とする民事信託契約 (家族信託契約) を締結する。

・「信託財産」を空き地に対して各相続人が有する持分とする。

・委託者各人から山田健一さんへ「信託する内容」を次のとおり定める。

①山田健一さんは、空き地に賃貸アパートを建設する。
②山田健一さんは、賃貸不動産を建設するに当たって金融機関から資金の融資を受ける。
③山田健一さんは、金融機関からの融資の担保として敷地に抵当権を設定する。
④山田健一さんは、賃貸アパートの経営管理を行い、得られた収益を受益者に対して持分割合に応じて分配する。
⑤山田健一さんは、賃貸アパートの運営管理は専門の業者に依頼することができる。
⑥山田健一さんの信託報酬は無償とする
⑦信託終了日を契約から××年とする。

<家族 信託後のイメージ>

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