台風の進路が過去の経験則からは判断しずらくなっています

台風の進路が過去の経験則からは予測できなくなっている気がしています。今年の夏は全国的に灼熱地獄に見舞われました。名古屋でも40度越えの日まで発生しました。この暑さとともに今年は台風の動きが変です。

従来の南西から北東に進む進路をとる台風の発生は少なく、東から西に逆走する台風や東から西に行き北から東など、その進路予測が従来の経験則が全く役に立たないケースが増えています。

気象予報士による進路の後付け説明は、諸要因を説明して納得性のある解説はなされていますが、あくまで事後であり、予想ではありません。

 

気象庁などの台風の進路予想は、気圧配置や偏西風の動き等からコンピュータ計算すると思いますが、基本は過去の経験値を数値化した解析モデルを使用していると思いますので、その前提が崩れると精度の高い予測が出来ない恐れがあります。台風進路に関する経験値が蓄積されるまでは予測性能が低下するのではないかと思います。

気象庁は、コンピュータシステムの更改で能力増強を実施し、集中豪雨などの予測精度を向上させていますが、台風の進路予想については、今後しばらく苦戦することが考えられます。

今年は台風の発生件数も多くなっています。7月から8月にかけて既にいくつも発生しています。地球温暖化の影響で米国で発生した巨大台風カテリーナのような超巨大台風の発生が、日本でも発生する可能性があると従来予想されていました。最近の台風は既に十分に巨大化しており、予測よりも早く超巨大台風が日本列島に上陸する可能性があるような気がします。

 

今年の夏の日本列島は、集中豪雨と台風被害で大きな被害が出ました。農業や漁業にも深刻な打撃を与えました。大型台風の発生は、今後、益々増加することが予想されますので、抜本的な対策が政府として必要ではないでしょうか。激甚災害の指定等の事後対策だけでは対応しきれなくなってきます。

巨大台風の発生を前提とした街づくりの研究が必要ではないでしょうか。沖縄は毎年台風の進路に当たっている為、その家々はコンクリート造りなど強固な作りになっています。台風に対する生活の知恵が随所に生かされていると思います。これらのノウハウを研究することも必要であると思います。

 

さらに、台風自体の進路を変更させることや台風の勢力を弱めるような科学技術の研究もあながち絵空事では済まない時が来る気がします。毎年、襲いかかる具体的な巨大リスクに対する対応は、国家として巨大な予算を掛けてでも実行する価値があると思います。地震予知を諦めるなら、台風被害の低減化を目指した研究をしてほしいと思います。わが国だけでなく各国とも協調して研究することも必要であると思います。

 

 

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