藤井聡太七段、最年少記録更新中。おめでとうごさいます。

藤井聡太六段が竜王戦予選5組のランキング戦準決勝で船江六段を下し「竜王ランキング戦で連続して昇級すれば昇段する」との規定により、即日七段に昇段しました。加藤一二三九段の17歳3か月の記録を大きく塗り替えました。藤井七段は、高校1年生になったばかりです。

今回の対戦は、苦戦するのではないかと予想されていました。それは、対戦相手の船江六段が、「天才殺し」の異名を誇る井上慶太九段の門下であるからでした。井上一門は、藤井七段に対して、現在、連戦連勝中でした。

藤井聡太7段と井上一門との対局結果。(全て藤井七段の負け。)
◆菅井竜也七段 王将戦(2017年8月4日)
◆稲葉陽八段 NHK杯(2017年12月10日)
◆井上慶太九段 王将戦(2018年3月28日)

井上慶太九段は、かつて七冠王になった羽生善治に初めて黒星を付けた棋士でもありました。いわゆる「天才殺し」です。今年3月の藤井七段の17連勝がかかった将棋で井上九段は逆転勝ちをおさめ17連勝をストップさせました。

井上一門の将棋は、徹底的に対戦相手を研究し、作戦を綿密に立てて臨むことで知られています。今回の船江六段も相当前から研究を重ねており、相当な覚悟で臨んでくることが予想されました。

作戦方針としては、①古い手筋を用いることによって若い新人の研究が疎かな点を突く。②長期戦に持ち込んでベテランの粘りをみせる。作戦の様でした。

今回、先手の船江六段が取った戦法は、何と「棒銀」でした。「え、棒銀」と誰もが思ったことだと思います。前回の井上一門が藤井七段を破った戦法の1つは、「矢倉」でした。棒銀とか矢倉って、今時プロが使う戦法ですかと思いました。この点からも並々ならぬ船江六段の、そして井上一門の意気込みを感じました。

本日の対戦は、途中まで五分五分の熱い対戦でしたが、後半に入って、徐々に藤井七段が優勢となり、終盤は予想外に早く終了しました。最終盤は、AbemaTV で観戦していました。

今期(第31期)の5組ランキング戦と挑戦者決定トーナメントを勝ち上がり、今年の秋から冬にかけて行われる七番勝負で羽生善治竜王を破るようなことになれば、「竜王位1期獲得」の規定により八段に昇段します。またまた、とんでもない記録となります。

この場合、タイトル獲得の最年少記録は、90年に屋敷伸之九段が棋聖を獲得した18歳6カ月です。藤井七段は、こちらの記録も更新する可能性があります。

さらに次の第32期で防衛すれば「竜王位2期獲得」で九段になります。つまりこの条件だと、最短で来年(2019年)の末頃に九段になります。この条件で最年少九段となったのが渡辺明棋王で、そのときの年齢が21歳7か月でした。とんでもないことになります。

まあ、あまり妄想は良くないと思いますが、妙に「ひっとして、あり得るのでは」と思わせるところが、藤井7段の底知れぬ魅力かもしれません。

 

 

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