令和3年は、人々の強さと忍耐力が試される年になりそうです

令和3年の干支は「辛丑(かのと・うし)」です。株式相場の格言では、丑年は「躓(つまず)く」です。辛(つら)くて、躓(つまず)く年という、あまりよくない年回りのようにも感じてしまいます。

「辛」は、「つらい」や「からい」といった身体的な苦痛をともなう感覚を表しています。また、「辛」は、季節でいえば秋の終わり頃、植物なら枯れた状態にあり、実は腐って地面に落ち、次世代のタネを大地に還す途中を表すとされています。

「丑」は、十二支の2番目の干支であることから、子(ね)年に蒔いた種が芽を出して成長する途中の時期とされ、まだ結果を求める時ではなく、結果につながる道をコツコツと辛抱強く積み上げていく時期と考えられています。

牛のようにゆっくりと黙々と眼前の仕事をこなしていくことが将来につながっていくと考えられます。

つまり、「辛」と「丑」の組合せは、痛みを伴う衰退と新しい結果を求めるための基礎固めの時ということになりそうです。

また、「辛」と「丑」は「土生金」と呼ばれる「相生」の関係にあります。相生とは相手の力を生かし強め合う関係をいいます。衰退と新しい結果を求めるための基礎固めが相互に強め合うことを意味しています。

つまり、「辛」で痛みを伴いながら苦しみ悩み衰退していくが、「丑」で新しい目標に向かって切り替えを行い、その為の基礎固めを行っていく、結果はすぐには出ないが、将来の成功を目標に足元をしっかり固めていく、ということになります。

「辛」と「丑」は相生の関係にあるので、一方の落ち込みが激しいほど他方のバネになる関係にあります。辛さをバネにより大きな飛躍が期待できる関係になります。但し、相生を十分に生かすためには、堅実な強い忍耐力と精神力が必要になります。

中途半端な対応では、辛さに押しつぶされて株式相場の格言通り、躓(つまず)いてしまうことになります。

昨年末の株式相場は、バブル崩壊後の最高値を付けていますが、日銀の株式の買い上げによる官製のバブルに近い状況となっています。この先の経済状況の悪化が引き金となって急落する恐れもあります。

新型コロナの感染状況も拡大を続けており、終息の目途がまだ見えていません。期待のワクチン接種についても、大半の国民の接種が完了するまでには、まだ相当な時間が必要になると思われます。感染の状況がこのまま改善しなければ、期待の東京オリンピックにも黄色信号がともってしまいます。

夏の頃には、猛暑を心配する必要があり、また、集中豪雨、巨大台風の発生など過去に例のない規模の自然災害の発生にも備えていかなければなりません。

令和3年は、厳しい1年になることが予想されますが、今年を我慢の年と位置付けて、次なる目標や飛躍に向けて今できることを確実に実施してもらいたいと思います。今年は、各人の強さと忍耐力が試される年になると思います。

ここで耐え抜いた方が次なる飛躍に向けて大いなる果実をこの先に得ることができるのだと思います。

 

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