「令和」は国難に対して国民が力を合わせてして乗り越えていく時代

令和の時代が始まりました。新しい時代の始まりとして大変喜ばしい気持ちになります。「令和」の元号も「平成」の時に比べると意外と馴染みやすい感じがしています。「平成」の元号は、慣れるまでかなり違和感がありました。

ただし、浮かれてばかりはいられません。令和の時代は、日本にとって厳しい時代になることが予想されます。発生すれば被害は経済的側面だけでも国家予算を超えると言われている「南海トラフ巨大地震」の発生、少子高齢化による「人口減少問題」、この問題と表裏一体をなす「外国人の受入れ問題」、1200兆円を超える国の借金問題、アジア近隣諸国との軋轢(あつれき)問題、等 直面する大きな国難があります。さらに足元では景気後退の波が近づいている気配もあります。

令和の時代こそ日本人の真価が問われることになります。日本人は世界でも稀に見る集団性と協調性のある民族だと思います。この特徴は普段はあまり表面に出なくとも、大災害の発生等、一たび非常に困難な状況に直面した時、人々の潜在意識にスイッチが入り、皆が一致団結して困難に対処する能力を備えていると思います。この潜在能力は、世界のどの国もまねのできない日本独自の文化や伝統に基づくものだと思います。

 

日本人の集団性や協調性の根源は、日本の学校教育の影響が大きいと考えています。日本人の集団性と協調性は日本の学校教育の中で育まれています。新1年生は黄色いお揃いの帽子を被って小学校生活がスタートします。小学校生活では、「集団登校」、「朝礼」、「日直当番」、同じメニューの「給食」、放課後の「掃除当番」があります。中学・高校では「制服の着用」をしています。遠足や体育大会等の集団行事の開催や修学旅行の実施などを通して生徒の心に集団性や協調性が育っていきます。

このような教育制度を採用する国は日本以外には見当たらないと思います。規則やルールを守り、集団性や協調性を大切にする考え方が、日本の教育制度の中で無意識のうちに潜在意識に刷り込まれていきます。

この集団性と協調性が未曾有の国難に直面した時、日本を救うことになると信じています。自分を犠牲にしてでも集団を守る考え方は、戦前の暗い時代を想起するかもしれませんが、方向性を間違わなければ、大きな力になり得ます。凛として困難に立ち向かう姿は、武士道精神にも通じるものであり、日本人の誇りとすべきものです。

勿論、集団性と協調性が必ずしも良いことだとは考えない見方もあります。もっと個々人の「個」を大切にして個人の才能を伸ばすことが必要だという意見です。最近の若い方にその傾向が強いと思います。私も個人の才能に目を向ける考え方は非常に大切だと思いますし、今後の日本でも力を入れていく分野だと思います。

個人の才能や能力を大切にしつつも、日本人が潜在的に持っている集団性や協調性は、世界的に見ても稀なる能力だと思います。この能力をうまく生かして国内外の難題に立ち向ってもらいたいと願っています。我が国が大災害や人口減少、或いは経済的な危機で衰退することのないように、日本の未来を切り開いてもらいたいと思います。

新元号「令和」の意味するものは、日本人の持つ「規律と調和」の精神と強く結びつくのではないかと感じたところです。

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