台風21号が接近しています。非常に大きな勢力みたいです。10月に発生する台風は、元々甚大な被害をもたらしやすいと言われています。

コースや気圧配置が、戦後最大の台風被害をもたらした「伊勢湾台風」に似ているみたいです。伊勢湾台風は、名古屋(東海地区)を直撃し戦後最大の被害(死者5,000名以上)を出した台風です。大きな高潮被害が発生しました。

伊勢湾台風は、自分が3歳の時に経験しました。わずか3歳の時でしたが、自宅が床上2メートルくらいまで水没した為、当日の記憶だけ、リアルな映像として記憶されています。その日以外は何も記憶されていません。

当日の夕食はカレーだったのですが、そのカレーの鍋が家の中で水に浮かんでいました。父親が、半身水に浸かりながら、それを回収していました。

当日は、台風情報などから名古屋地区に直撃するとは誰も思っていなかったようで、我が一家も、完全に不意をつかれ逃げ遅れました。当時(昭和30年代)は平屋の家が多く、我が家も平屋でした。平屋の場合、逃げるところは屋根になりますが、わが一家は完全に逃げ遅れ、屋内に閉じ込められました。

屋内で逃げ得るところ(つまり高い場所)は、2段ある押入れの上段くらいでした。押入れの上段に一家4人が固まってじっと台風の通過するのを待ちました。恐怖の一夜でした。

幸い家が崩れることはなく、水も押入れの上段ぎりぎりのところまででしたので
一家は助かりました。但し、当時1歳であった妹が、その後肺炎で亡くなりました。

当時の記憶も重なり、今回の台風が大きな被害をもたらさない事を切に思うところです。家庭菜園はともかくとして、農家の被害も大変心配なところです。