名古屋大学の松田投手が中日のプロ野球投手になりました。

2019年のプロ野球ドラフト会議で名古屋大学経済学部出身の松田旦哲(ひろあき)投手が中日ドラゴンズの育成1位で指名されプロ野球選手となりました。名古屋大学出身のプロ野球選手は初めてです。地元では、同じ名古屋大学経済学部出身でマラソンの鈴木亜由子選手が、2020年東京オリンピックへの出場が内定したことに続く快挙となり盛り上がっています。

名古屋大学と言えば、多数のノーベル賞受賞者を輩出している大学として最近は有名です。「キラル触媒による不斉反応」でノーベル化学賞を受賞した「野依良治」先生、素粒子分野で「小林・益川理論」を打ち立てノーベル物理学賞を受賞した「小林誠」先生、「益川敏英」先生、クラゲ研究から緑色蛍光タンパク質を発見してノーベル化学賞を受賞した「下村修」先生、青色LEDの基礎技術である青色発光ダイオードでノーベル物理学賞を受賞した「赤崎勇」先生、「天野浩」先生がおられます。

名古屋大学は工業製品出荷額日本一の愛知県にあって理工系学部の研究が盛んな大学というイメージです。一方、スポーツの分野では、ほぼ無名に近い大学の印象です。松田投手が所属する名古屋大学野球部も愛知大学野球リーグの3部に所属しています。同リーグの1部には愛工大、中京大、愛知学院大が所属しプロ野球選手も輩出しています。

そのような名古屋大学の中から、プロ野球選出が輩出したことも驚きですが、松田投手のスポーツ経歴を見ても驚くものがあります。小中学校時代は軟式野球部に所属していましたが、高校時代はバレー部に所属してリベロとして活躍していました。当然、甲子園出場をかけた県大会すら経験したことがありません。硬式ボールを握ったのは、大学1年の時です。

大学1年からスタートした初めての硬式野球で、プロ野球選手まで急成長する選手は他に見たことがありません。左腕で最速148kmというのは、プロ野球でも通用する可能性があります。彼の特長は、癖のないフォームと柔軟な体、足腰の安定感です。高校自体バレー部のリベロで鍛えた足腰の柔軟性が、野球の投球にも好影響を与えているのかもしれません。

女子ゴルフで全英オープンを制した渋野日向子さんは、ソフトボールの選手として鍛えた体幹がゴルフでもスコアの安定に役立っているとのことです。異業種参入とでもいえるこのことは、今後のスポーツ界にも影響を与えるかもしれません。1つの競技に集中することも大切ですが、異なるスポーツを経験することも飛躍の為に必要な要素になるかもしれません。2020年東京オリンピック担当の橋本聖子大臣もスピードスケートと自転車競技のオリンピック日本代表選手でした。

松田投手は、大学に入ってから投手として鍛えてきました。コーチの指導の下、自身で考えながら練習を積み重ねていったと思われます。多くの高校野球の練習風景を見ていますと、監督やコーチの指導が絶対で、多くの反復練習を積み重ねて体で覚える練習が主流だと思います。しかし、大学での練習は、大人としての練習ですので本人の自覚と責任が大きいウェートを占めると思います。

松田投手は、中日に入団して2軍からスタートすることになります。まだ、実績や経験値が少ない為、2軍で数多くの試合経験を積む必要があると思います。元中日ドラゴンズのレジェンド山本昌投手は、テレビ番組で松田投手について「非常に才能のある選手。プロを目指した姿勢に好感が持てる。ただ、経験値が少ないので、すぐの活躍は無理。2軍で多くの試合経験を積めば、2~3年で1軍に行けるのでは」と高く評価していました。

多くのドラフト投手は、プロ野球に入団する前までに肘などを既に酷使しています。結果として、大谷投手のような選手でも肘の故障の為、手術が必要となります。松田投手の肘は、まだ酷使されていませんので、これからが楽しみとなります。

地元では、マスコミが多く取り上げ、話題先行した感がありますが、本番はこれからですので、今後の成長をしっかり見守っていきたいと思います。

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