貴乃花親方、日本相撲協会からの突然の離別宣言

貴乃花親方が公益財団法人日本相撲協会に9月25日退職届を提出し、同日午後5時から共同記者会見を開きました。突然の出来事に日本中の相撲ファンや貴乃花ファンは仰天の事態になりました。

親方は、記者会見の中で退職の原因として、「協会側から貴ノ岩への暴行問題についての告発状は事実無根だといわれ」「親方を廃業せざるを得ないという有形無形の要請を受けてきた」と圧力があったと主張しました。

貴ノ岩暴行事件については、色々な経緯はありましたが、貴乃花親方が降格処分を受け入れる形で矛を収め、終息していたと思っていました。協会審判部の仕事や弟子の指導に専念して問題は一応沈静化したと考えていました。今場所は、貴乃花部屋の3力士は揃って勝ち越していますので指導の成果も出ていました。

それが無念の退職届とは、日本相撲協会の内部はどうなっているのでしょうか。特に、貴乃花親方廃業に向けた有形無形の圧力が計画的に行われたとしたら、日本相撲協会による一大パワハラというとになりかねません。事実の真偽は不明ですので明確なことは言えませんが、貴乃花親方が無念の退職に追い込まれる事態は尋常ではありません。

特に「全親方が5つある一門の何れかに所属しなければならない」とういう協会ルールが本年7月に当然決められたそうです。このルール改正のインパクトが大きいと思います。これにより、貴乃花親方は引導を渡された形になっています。

日本相撲協会は、公益財団法人です。どこかの任意団体ではないのです。「5つある一門のいずれかに所属しなければだめだ。」というルールの制定は理解できません。大相撲の伝統による要請であるという説明では、全く合理的説明になっていません。一門に属さない自由を保障することも大切だと思います。

相撲協会上層部による統一的な指揮命令の為の伝達が、5つの一門を通して全力士に効率的に伝達できるから、どこかの一門に入れと言うことなんでしょうか。別に独立系の親方には個別に伝達すればよいだけの話です。

また、今なぜこんなルールを突然制定するのでしょうか。なくても全然問題なく回っていた協会において突然ルールを制定する真意は何なのでしょうか。普通に考えれば、貴乃花親方の排除の為と見えます。相撲協会は、突然のルール制定の真意をきちんと説明すべきだと思います。

これまでの貴乃花親方の問題への対処の仕方については、感心できない点も多々ありました。特に、自らの考え方を発信せず、一部のインタビューを除いて無言を通してきた点には、何を考えているか周囲にはわからないことが多かった為、批判がありました。

今回は、公式の会見の場でしっかりと考え方を述べた点は、評価できると思います。理由や論旨も明確になりました。これならば、ファンやマスコミも親方の考え方に沿って応援しやすくなると思います。願わくば、最初からこのような進め方をしてほしかったと思います。

勿論、日本相撲協会から今回の親方からの離別宣言について公式の反応がありませんので、今回の親方の発表が全て正しいとは言えません。協会として必要な反論を正々堂々としてもらいたいと思います。

今年は、スポーツの世界ではパワハラのオンパレード状態となっています。日本相撲協会による陰湿なイジメがあったとは思いたくありませんが、このままでは世の中からそのように思われます。是非、公式に見解を発表願いたいと思います。くれぐれもダンマリによる沈静化は避けてもらいたいと思います。

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