藤井聡太五段、昇格おめでとうございます。

藤井聡太棋士が2月1日5段に昇格しました。おめでとうございます。中学生での5段昇格は快挙です。名人戦の順位戦9回戦で勝利して昇段を勝ち取りました。現在のC級2組からC級1組への昇進となります。順位戦でのこれまでの成績は全勝でしたので9戦全勝での昇格となりました。

プロ棋士にとってC級2組からC級1組への昇進が最も厳しく印象に残るものであると言われています。それほど過酷な関門をあっさり突破してしまいました。ここをあっさり突破したのは、加藤一二三9段 (ひふみん) だけです。但し、加藤9段は、早生まれだったことから、高校1年生での5段昇格になりました。

今回の戦法は、双方とも「相掛かり」と呼ばれる戦法(双方が飛車先の歩を伸ばし合う戦法)で始まり、がっぷり四つでの戦いで始まりました。途中までは、藤井五段の戦況は厳しいものでした。中盤戦で自陣の金取りを放置して、相手サイドに厳しく切り込む戦法で意表を突き、勝機を掴むとそのままの状況で終盤まで押し切って勝利を勝ち取りました。相手の棋士は「予想していない手を打たれ苦しくなった」と振り返っているそうです。まさに、藤井5段の真骨頂である勝ち方でした。

C級2組を中学生で突破したことは、藤井5段にとって大変意味があると思います。これまで天才棋士と持ち上げられてきましたが、本当に実力があるのか疑問に思っていた人に対して、紛れもない真の実力者であるという「天才性」を立証しました。プロ同士の対戦は、対戦相手の戦法を徹底的に研究して臨みますが、それを打ち返しての全勝は、今後の相手棋士への大きなプレッシャーになると思います。

また、中盤から終盤に見せる「妙手」も相手方棋士にとっては、脅威になると思います。藤井五段が想定通りの手を指さない時、相手棋士は焦りが生じると思います。それが、仮に妙手でない場合も、考え過ぎで自滅する可能性があります。

ところで、藤井5段は、まだ中学生ですので3月初めには中学校の卒業式、4月初めには高校の入学式があります。藤井5段は、名古屋大学教育学部付属中学に在学しており、4月からは、同付属高校への進学が決まっています。同中学校は、高校と合同で入学式などを行います。学校の定員自体が少ない為、在校生が少なく合同になるのかもしれません。(3年生は、中学2クラス、高校3クラス)

卒業式などは、名古屋大学の豊田講堂で行います。名古屋大学の広大な東山キャンパスの中央に構える大きな講堂です。藤井5段の対局スケジュールが空いていれば、式への参加もできると思います。広い豊田講堂が報道陣等で一杯になるかもしれませんね。

 

豊田講堂は、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)の寄付で建設されましたが、名前はトヨタ自動車の源流となる豊田自動織機の創立者・豊田佐吉に因んで付けられたため、「とよたこうどう」ではなく「とよだこうどう」が正しい読み方です。

 

今後とも藤井5段の大躍進を応援していきたいと思っています。

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